最近増え続けている「膵臓癌」(すいぞんがん)。
実はかなり恐ろしい病気のひとつで、見つかった時にはもうすでに手遅れ…と言われるほど。
進行度が早く、初期症状も全くと言っていいほど無く、自覚症状も現れにくいのです。
では、一体どんな初期症状が出たら膵臓癌と疑うべきなのか?についてご紹介したいと思います。
膵臓癌の初期症状とは?
まず、膵臓癌の初期症状にはどんな症状があるのか?を見ていきましょう。
<膵臓癌の初期症状>
- 腹痛
- 胃痛
- 背中や腰の痛み
- 食欲不振
- 下痢
- 便通異常
- 吐き気
- 肥満
などです。
このように、殆どが普段の生活習慣でも起こりうるような症状なのです。
もし、上記の症状がある!という場合や体調がすぐれない日が続いている場合は、膵臓癌の初期症状の可能性もあるので、一度病院へ行って検査してもらいましょう。
膵臓癌って初期段階ではそんなに発見しにくいの?
先程お伝えしたように、膵臓癌は初期段階では、自覚症状がほとんどない、もしくは生活習慣の中で起こりうるような症状が殆どです。
ですから、何かの異変に気付いて病院で検査を受けた時には末期状態で、既に肺・胃・肝臓など臓器に転移し、手の施しようが無いという状態もよくある話です。
それほど、進行度が早く、初期の段階で見つけることが極めて困難な癌なのです。
膵臓癌を発症した中で、手術できるのは全体の20~40%、手術不可能は60~80%と言われていて、化学療法・放射線治療法での延命を試みる事はできるのですが、5年生存率が最も低く、1年生存率は約10%と非常に難治性の高い癌でもあります。
また、膵臓は洋ナシを横にしたような形状でとても小さく、胃の後ろに隠れており、普通の定期検診や健康診断などでは、発見率は4%程度しかなく、尚更早期発見が難しいのです。
ヘビースモーカー・暴飲暴食・糖尿病が慢性的の方は、膵臓癌のリスクも高くなりますので、まずは生活習慣を見直すことが大事ですね。
その他にも、遺伝性による膵臓癌の発生率も4~8%ほど発生しているそうです。もし、ご家族に膵臓癌の経験がある方も、定期的な病院の検査がおすすめです。
その他、次のような症状が出ている場合は早急にお医者さんに診てもらったほうがいいでしょう。
<膵臓癌の可能性が高い症状>
- 体や白目が黄色く変色する黄疸(おうだん)
- 過度な体重の減少
- 糖尿病の悪化(血糖値の異常上昇)
上記の様な症状も、膵臓癌の進行度が高くなっている可能性があります。
慢性膵炎(まんせいすいえん)の経験のある方も、膵臓癌の発症率が高くなりますので、よりご自身の身体のケアに気を配らなければなりません。
膵臓癌の発症率と死亡率がほぼ等しく、生存率がかなり低くなる恐ろしい病気なので、「何かおかしい??」と感じたらすぐに病院で診てもらいましょう。
膵臓癌(すいぞんがん)の検査費用はどれくらい掛かるの?
では、検査費用がどれくらいするのかをご紹介します。
一昔前だと、膵臓癌(すいぞうがん)などのがん検診は結構高額だったのですが、最近では大分手軽に検査が受けられるようになりました。
例えば、「MRCP(MR胆管膵管撮影)」という検査であれば、10,000円前後(3割負担)で受診できます。
この検査であれば、約90%の確率で膵臓癌の早期発見が出来るのです。
それ以外にも、ヘリカルCTやMRI、PETなど色んな新しい検査法もありますので、気になる場合は近くの病院に問い合わせて聞いてみて下さいね。
3年に10%の方が発症すると言われる膵臓癌。あなたがちょっとした身体の異変を感じたら、出来るだけ早く検査をする事で早期発見に繋がり、初期症状で見つかればご自身の命を救う可能性が高くなります。
まとめ
今回は、膵臓癌の初期症状についてご紹介させていただきましたがいかがでしたか。
膵臓癌は進行度が早く、自覚症状がほとんど無い、初期症状では非常に見つけにくい非常に恐ろしい癌で、見つかった時点では既に手の施しようがないほど進行していることが多いのです。
また、私たちが年に1、2回受けている定期検診や健康診断だけでは、本当に見つけにくいので、気になる方は「MRCP検査」などを受けるようにしましょう。
最近では、昭和の大横綱、元千代の富士(九重親方)や名将・星野仙一さんが膵臓癌でお亡くなりになりましたが、やっぱり見つかった時には、既に多臓器に転移していたそうです。
ですから、ちょっとでも身体の異変を感じた際は、迷わずに病院へ行って、検査をしてもらうようにしましょう。